
畳といえば「い草」をイメージされる方が多いかと思います。
昔ながらの畳は青々とした「天然い草」からできた畳表(たたみおもて・ゴザ部分)を使っています。
しかし、近年は環境や生活スタイルの多様化によって、樹脂加工されたものや、和紙製のものなど、カラーバリエーションも豊富な畳表が増えています。
今日はそんな数ある畳表の中から、当店が取り揃えている5種類の畳表をご紹介します。
畳といえば、やっぱり天然い草

【天然い草】熊本県八代産
い草畳の生産量日本一を誇る、熊本県八代市で作られた畳表。
減農薬の安心安全な畳表で、当店で一番選ばれているものになります。
写真左側は、一番よく見る一般的な和室に敷かれているもので、右側の目の細かい織りのものは『目積表(めせきおもて)』といい、基本的に畳縁(たたみべり・布地部分)がない畳に使われる畳表になります。
●い草には、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質や二酸化窒素などを吸着し、部屋の空気を浄化する力があります。
そして、ジメジメした時季には湿気を吸い、空気が乾燥すると放出する自然の調湿作用も。
●い草の香り成分の中には、“森の香り”とも言われるフィトンチッドや、バニラの香りの主要成分でもあるバニリンが含まれています。
また、い草の自然な黄緑色、経年変化でゆっくりと色づくあめ色は、人に安心感をもたらす色合いと言われています。
※引用:Kao PLAZA
畳表を作っているい草農家さんは、まず、い草を苗から大切に育て、収穫し、い草独特の色、香り、光沢を出すために天然の染土(粘土質の土)による“泥染め”を行います。
そして最後に織り機を操って畳表を織り上げていきます。
このように“農作物だったい草を畳表という工業製品”に作り上げるまでが、い草農家さんのお仕事になります。
※参考:IGSA PHOTOLOGO

【天然い草】龍鬢表(りゅうびんおもて)
龍鬢表は、一般的にはお茶室の床畳や床の間の畳表用として使われています。
厳選した長い草を2週間から3週間ほど夜露で湿らし天日に晒(さら)すを繰り返して、黄金色に仕上げているのを『赤龍鬢(あかりゅうびん)』といい、青いい草の状態のものを『青龍鬢(あおりゅうびん)』といいます。
赤龍鬢は水洗い・天日乾燥などを施し、あらかじめ黄金色になるまで天日で日焼けさせ変色させているので、これ以上変色することはありません。


【天然い草】ウォータージュエリー
天然い草の香りと機能(空気浄化や湿度調整など)はそのままに、水が染み込みにくくお手入れが簡単にできる畳表をコンセプトに 熊本畳表株式会社さん によって開発された撥水畳表。
撥水機能が低下した場合は、天日干しやドライヤーなどで乾燥させると撥水効果が復活するという優れものです。
デザインの幅が広がる、人工的に作られた化学表(かがくおもて)

【化学表】和紙表(わしおもて)
大建工業株式会社(DAIKEN)製の和紙表。
機械すき和紙をこよりにして樹脂コーティングすることにより、い草のような自然な風合いはそのままに、色あせしにくく美しさが長持ちする畳表です。

【化学表】ポリプロピレン樹脂
耐久性に優れたポリプロピレン(PP樹脂)を主原料として作られた人工的な化学表(かがくおもて)。
天然い草に比べて色あせしにくく、強くて丈夫です。
※在庫が無くなり次第完売となります。
このように畳表と言っても、色や質感の異なるものが数多くあります。
当店では選びやすく、使いやすい色に絞ってご用意しております。
ご希望の畳縁(たたみべり・布地部分)に合わせてお選びいただいたり、畳表と畳縁の組み合わせのご提案もしております。
また、ディスプレイ用などといったミニ畳の用途によっては、ご提案できる畳表が変わってきますので、ご相談の際には可能な範囲でミニ畳の用途をお聞かせいただけたらと思います。
ミニ畳<Joe>のご相談は、どうぞお気軽にContactよりお寄せください。