旅人になり、海外で確信した畳のDNA

昭和26年頃の長南畳店

なぜ、私が畳を作り始めようと思ったのか。
その理由は・・・


『畳を次の世代にも残したい』
『長南畳店を残したい』


ただそれだけ。

家は3代続く長南畳店。お店は父の代で終わり。
代々続いてきたもの、名前、それらを途絶えさせたくないとずっと思ってきた私でしたが、 都市開発が進む北新宿という土地柄と、私が“女”であるということを理由に継がせてはもらえませんでした。

断念した私は、建築・インテリアの道へ進み、そして人生を見つめ直す旅にも出ました。
1年間のワーキングホリデーで行ったオーストラリアでは、出会う日本人たちから“日本の恋しいもの”を耳にする機会が度々ありました。
その中に、必ずと言っていいほどあったのが『畳の上でゴロゴロしたい!』という発言。
それをきっかけに、 出会う学生やバックパッカー達に畳について話を聞きまわりました。
そして確信したのです。


『日本人はやっぱり畳が好きで、どこか畳を恋しく思っている』

『日本人には畳文化のDNAがある』


みんなどこかで畳(い草)の香だったり、畳の感触を恋しく思っている。
だけど、 ワンルームにひとり暮らしだったり、和室の無いマンション暮らしだったりと、住宅事情で畳を諦めている人達が多かったのです。

正直、意外で驚きましたが同時にとても嬉しく思いました。
畳離れが進んでいるのは、ただ環境の変化であって、畳を恋しく思う記憶と気持ちは変わっていない。

そんな人たちに、畳を届けたいと思ったのです。
部屋の広さも場所も問わない小さな畳。
例えそれが小さくても、ちゃんと日本の文化として感じられる畳。
そして若者に受け入れられるデザイン性のある畳。

こうして帰国後にミニ畳を作るようになりました。

ただ、父は特に教えてくれることはなかったので
試行錯誤、独自の作り方にて制作。

畳屋を継げなかった私でも、
自分のスタイルで畳を次の世代にも残していける。

そう信じて今もなお改良の努力を続け、活動しています。

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